皮脂と言えば、肌トラブルの原因として嫌われていますよね。
ですが、実は皮脂は肌の健康を保つには必要不可欠な存在だと言う事を知っていますか?
今回はそんな「皮脂」についてお話します。
皮脂の役割とは?
皮脂とは、皮脂腺から分泌される脂質成分です。
毛穴の奥にある皮脂腺から分泌された皮脂は、皮膚や体毛の表面に薄い膜状に広がります。
この、膜状に広がった皮脂の事を皮脂膜と言います。
皮脂膜は、外部刺激から皮膚や体毛を守る役割を持っています。皮脂膜が無いと、皮膚は刺激に弱くなり、結果的に敏感肌となって様々な肌トラブルを招きます。
また皮脂膜は、皮膚や体毛の表面を覆う事で、内部の水分の蒸発を防ぐ保湿の役割も持っています。
美肌の大敵として嫌われがちな皮脂ですが、皮脂が肌の水分を守ってくれる事で、シワや肌荒れが出来にくい綺麗な肌を維持する事が出来るのです。
更に皮脂には、肌を弱酸性に保ち、雑菌の繁殖を防ぎ、肌の健康を維持する役割があります。
このように、適切な量の皮脂は、皮膚や体毛の健康のために必要不可欠な存在なのです。
皮脂の過剰分泌の原因
適切な量の皮脂は肌の健康を守ってくれますが、過剰な皮脂は逆に肌の健康を損なう原因になってしまいます。
では何故皮脂の過剰分泌は起こるのでしょうか?
原因はいくつかありますが、ここでは代表的な原因を2つご紹介します。
男性ホルモンの過剰生成
皮脂の過剰分泌の代表的な原因に、男性ホルモンの存在があります。
男性ホルモンには、皮脂の分泌を促進する働きがあります。
ストレスなどによって、ホルモンバランスが乱れ、女性ホルモンの生成が減り男性ホルモンの生成が増えると、男性ホルモンの働きによって皮脂の過剰分泌を招きます。
肌の過剰な乾燥
肌の乾燥と皮脂の過剰分泌は、一見相反するもののように思えますが、実はこの2つには密接な関係があります。
そもそも、皮脂は肌から水分が失われることを防ぐ保湿の役割を担っています。
ストレスや肌の手入れを怠った等により、肌に水分が足りない状態になると、肌の水分がこれ以上蒸発するのを防ぐために皮脂の分泌が促進され、結果的に皮脂過剰となってしまいます。
また、洗顔のし過ぎや、あぶらとり紙などを頻繁に使う等、肌の油分を取り除き過ぎると、皮脂が過剰分泌されやすい体質になってしまいます。
皮脂の過剰分泌が招く肌トラブル
ここでは、皮脂の過剰分泌が引き起こす代表的な肌トラブルをご紹介します。
ニキビ
皮脂の過剰分泌による肌トラブルと言えばやはり「ニキビ」が代表的です。
皮脂が過剰分泌すると、毛穴の奥に皮脂が詰まってしまいます。その皮脂を餌にしてアクネ菌と言うニキビの原因となる菌が増殖し、ニキビが出来てしまいます。
また、皮脂の過剰分泌により、肌が弱酸性を保てなくなり、肌の常在菌のバランスが崩れる事も、ニキビが出来る原因のひとつとなります。
毛穴が広がる
皮脂は、毛穴の奥にある皮脂腺から分泌されます。
皮脂が過剰分泌されると言う事は、皮脂腺が皮脂腺が肥大化すると言う事です。皮脂腺が肥大化すれば、当然、皮脂の出口である毛穴も広がってしまいます。
肌の老化が進む
皮脂は、空気や紫外線によって、過酸化脂質と言う物質に変化します。
過酸化脂質は、肌細胞にダメージを与え肌細胞を酸化させます。
細胞は酸化する事で老化が進むので、老化による肌の変化(シミ・くすみ・しわの発生)を招きます。
改善策
では、皮脂の過剰分泌を防ぐにはどうしたら良いでしょうか?
ここでは、皮脂の分泌バランスを整える方法をご紹介します。
しっかりと保湿をする
皮脂は肌に必要な成分なので、過剰に嫌う必要はありません。
あぶらとり紙の使い過ぎや洗顔のし過ぎは逆効果です。肌に適度な油分が残る様にしましょう。
また、洗顔後に乳液などでしっかりと保湿をする事で、必要以上の皮脂の分泌を防ぐことが出来ます。
生活習慣を整える
生活習慣の乱れは美肌の大敵です。
生活習慣が乱れると、ストレスによりホルモンバランスが乱れたり、栄養が不足して、肌の健康状態を損なってしまいます。
十分な睡眠をとる、ビタミンCをはじめとする肌に良い栄養素を十分に取り入れる、ストレスフリーな生活を心がける等をすることによって、肌体質が整い、皮脂の分泌量も過不足なく適切な量になっていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
手入れの方法と生活習慣を見直すことで、皮脂の過剰分泌は収まり、健康的な肌を手に入れる事が出来ます。
正しい手入れと健康的な生活をして、いつまでも若々しい肌を保ちましょう。
コメント